AIに何かをお願いすると、やたらと難しい言葉や、聞いたこともない“造語”がびっしり並んで返ってくる——「いや、もっとふつうに話してくれ……」と、そっと画面を閉じたくなったこと、ありませんか。実はこれ、あなただけの悩みではありませんでした。
先日、Redditのr/ClaudeAIに投稿された「Claudeの“自作専門用語”が読みづらすぎる。どうやって止める?」という叫びが、320件を超えるコメントで大共感を呼びました。今日は、AIがつい“賢そうに”書いてしまう理由と、それを「やさしい言葉」に変えさせる頼み方を、まるごとお届けします。しかもこのコツ、Claudeにかぎらず、どのAIにも効きます。ニューヨークから。

01何が起きた?——“賢そうに書きすぎる”AI
投稿主の悩みは、こうです。「Claudeは、簡潔にしようとしてか、やたら密度の濃い文と、自作の複合語をつくる。読むのが本当につらい。定義もせずに新しい概念をつくって、それを仕様書や計画に平気で埋め込んでくる」。共感の嵐でした。あるコメントは、掲示板の総意を「まるで“4杯エスプレッソを飲んで建築哲学に目覚めた大学院生”のようにしゃべる」と表現。とくに最新のOpus 4.8やFableで目立つ、といいます。
この“あるある”を、いちばん見事に言い当てたのが、次のコメントでした。
02なぜ、AIはこう書くの?——“権威の衣装”をまとう
では、なぜAIは難しく書きたがるのでしょう。コメント欄に、はっとする一言がありました。
からくりは、こうです。AIは、ネット上の膨大な文章——専門家の論文や、技術者どうしの濃い議論——を大量に学んでいます。だから、放っておくと、その“いかにも専門家”の口調をマネしてしまう。頼まれてもいないのに、簡単な話まで“ハッカー掲示板”のような難語で飾ってしまうのです。「賢そう」と「本当に中身がある」は、別もの。ここは、前回お話しした“もっともらしく間違える”クセとも、地続きです。
ただし、フェアに言えば、全部がAIの“でっち上げ”ではありません。実は本物の業界用語も混じっています。あるエンジニアは、こう擁護しました。
03どう直す?——どのAIにも効く「やさしく書かせる」コツ
うれしいことに、直し方はちゃんとあります。掲示板でいちばん票を集めたのは、開発ツール「Claude Code」の“Output Styles(出力スタイル)”という機能。AIの返事の“役割・トーン・書き方”をあらかじめ固定できる仕組みで、その場のお願いより強く効く、と評判でした(コードを書く人向けの機能です)。
でも、専門的な機能を使わなくても大丈夫。ここからが本題です。ChatGPTでもGeminiでもClaudeでも、次の3つを頼むだけで、AIの文章はぐっとやさしくなります。
- 「中学生にもわかる言葉で」と最初に伝える:専門用語や造語は使わない、むずかしい言葉は使わない、と一言そえるだけ。
- “役”を与える:「メールが嫌いな、疲れたベテランがしゃべるみたいに」「近所のやさしい先生みたいに」。キャラを指定すると、自然と平易になります。
- “使ってほしくない言葉リスト”を渡す:「この言葉は使わないで(例:〜のような造語)」と具体的に禁止する。読みづらさの常習犯を、名指しで止める。
コツは、AIに合わせて“がんばって読む”のをやめること。難しい返事が来たら、遠慮なく「もっとやさしく、短く書き直して」と言い返す。AIは、何度でも書き直してくれます。主導権は、いつもこちら側にあります。
04つまり、日本の読者にとっては
この話の教訓は、シンプルです。AIの“小難しい文章”は、賢さのしるしではなく、ただのクセ。むしろ、中身が薄いほど、それっぽい難語で飾ってごまかす——なんてことも起こりえます。だから、難しい言葉に気圧されて「きっと高度なことを言っているんだろう」と思い込まないこと。わからない言葉が出てきたら、「それ、どういう意味? やさしく言い換えて」と、堂々と聞き返してください。
AIは、あなたに合わせて、いくらでも言葉を変えられます。むずかしく書くのも、やさしく書くのも、頼み方しだい。“賢そうな文章”に振り回されるのではなく、あなたにとっていちばん読みやすい形に、AIを合わせさせる。それが、AIと気持ちよく付き合う、いちばんのコツです。——あなたは、AIの返事、ちゃんと“自分の言葉”に直させていますか?