使い方2026.07.07 · 6分 READ

AIの“小難しい文章”、実はクセです——「やさしく書いて」を叶える頼み方【2026年版】

みんなのAI勉強会
NY-BASED WRITER

AIに何かをお願いすると、やたらと難しい言葉や、聞いたこともない“造語”がびっしり並んで返ってくる——「いや、もっとふつうに話してくれ……」と、そっと画面を閉じたくなったこと、ありませんか。実はこれ、あなただけの悩みではありませんでした。

先日、Redditのr/ClaudeAIに投稿された「Claudeの“自作専門用語”が読みづらすぎる。どうやって止める?」という叫びが、320件を超えるコメントで大共感を呼びました。今日は、AIがつい“賢そうに”書いてしまう理由と、それを「やさしい言葉」に変えさせる頼み方を、まるごとお届けします。しかもこのコツ、Claudeにかぎらず、どのAIにも効きます。ニューヨークから。

AIの“小難しい文章”は、賢さの証明じゃなくて、ただのクセ。直せます。

01何が起きた?——“賢そうに書きすぎる”AI

投稿主の悩みは、こうです。「Claudeは、簡潔にしようとしてか、やたら密度の濃い文と、自作の複合語をつくる。読むのが本当につらい。定義もせずに新しい概念をつくって、それを仕様書や計画に平気で埋め込んでくる」。共感の嵐でした。あるコメントは、掲示板の総意を「まるで“4杯エスプレッソを飲んで建築哲学に目覚めた大学院生”のようにしゃべる」と表現。とくに最新のOpus 4.8やFableで目立つ、といいます。

この“あるある”を、いちばん見事に言い当てたのが、次のコメントでした。

あるコメント(r/ClaudeAI)
It starts to talk about them like it has been working on them for 50 years in a university basement and has made up shorthand for every process.
「その日いっしょに作ったばかりのプロジェクトなのに、まるで“大学の地下室で50年研究してきた”みたいに語りだす。あらゆる工程に、自作の略語まで付けて」。3時間前に始めた話を、さも生涯をかけた研究のように——思わず笑ってしまう、けれど的確な描写です。

02なぜ、AIはこう書くの?——“権威の衣装”をまとう

では、なぜAIは難しく書きたがるのでしょう。コメント欄に、はっとする一言がありました。

あるコメント(r/ClaudeAI)
Claude is doing a lot of work wearing the costume of authority. It gestures at perceived competence.
「Claudeは“権威の衣装”をまとうのに、必死なんだ。“できるヤツ感”を、それとなく漂わせている」。難しい言葉は、中身の深さではなく、“賢そうに見せるための演出”になりがち——本質を突いた指摘です。

からくりは、こうです。AIは、ネット上の膨大な文章——専門家の論文や、技術者どうしの濃い議論——を大量に学んでいます。だから、放っておくと、その“いかにも専門家”の口調をマネしてしまう。頼まれてもいないのに、簡単な話まで“ハッカー掲示板”のような難語で飾ってしまうのです。「賢そう」と「本当に中身がある」は、別もの。ここは、前回お話しした“もっともらしく間違える”クセとも、地続きです。

ただし、フェアに言えば、全部がAIの“でっち上げ”ではありません。実は本物の業界用語も混じっています。あるエンジニアは、こう擁護しました。

あるコメント(r/ClaudeAI)
I've always used "load bearing" in my technical work … because it's very descriptive and people understand it easily.
「“load bearing(耐力壁のように重要な、の意)”は昔から使う。とても的確で、みんなすぐ分かるから」。つまり問題は、言葉そのものより“使いすぎ”。簡単な用事にまで、専門用語をてんこ盛りにするのが、読みづらさの正体です。

03どう直す?——どのAIにも効く「やさしく書かせる」コツ

うれしいことに、直し方はちゃんとあります。掲示板でいちばん票を集めたのは、開発ツール「Claude Code」の“Output Styles(出力スタイル)”という機能。AIの返事の“役割・トーン・書き方”をあらかじめ固定できる仕組みで、その場のお願いより強く効く、と評判でした(コードを書く人向けの機能です)。

でも、専門的な機能を使わなくても大丈夫。ここからが本題です。ChatGPTでもGeminiでもClaudeでも、次の3つを頼むだけで、AIの文章はぐっとやさしくなります。

  • 「中学生にもわかる言葉で」と最初に伝える:専門用語や造語は使わない、むずかしい言葉は使わない、と一言そえるだけ。
  • “役”を与える:「メールが嫌いな、疲れたベテランがしゃべるみたいに」「近所のやさしい先生みたいに」。キャラを指定すると、自然と平易になります。
  • “使ってほしくない言葉リスト”を渡す:「この言葉は使わないで(例:〜のような造語)」と具体的に禁止する。読みづらさの常習犯を、名指しで止める。

コツは、AIに合わせて“がんばって読む”のをやめること。難しい返事が来たら、遠慮なく「もっとやさしく、短く書き直して」と言い返す。AIは、何度でも書き直してくれます。主導権は、いつもこちら側にあります。

04つまり、日本の読者にとっては

この話の教訓は、シンプルです。AIの“小難しい文章”は、賢さのしるしではなく、ただのクセ。むしろ、中身が薄いほど、それっぽい難語で飾ってごまかす——なんてことも起こりえます。だから、難しい言葉に気圧されて「きっと高度なことを言っているんだろう」と思い込まないこと。わからない言葉が出てきたら、「それ、どういう意味? やさしく言い換えて」と、堂々と聞き返してください。

AIは、あなたに合わせて、いくらでも言葉を変えられます。むずかしく書くのも、やさしく書くのも、頼み方しだい。“賢そうな文章”に振り回されるのではなく、あなたにとっていちばん読みやすい形に、AIを合わせさせる。それが、AIと気持ちよく付き合う、いちばんのコツです。——あなたは、AIの返事、ちゃんと“自分の言葉”に直させていますか?

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