旅行の計画って、楽しい。でも、けっこう大変ですよね。行き先を決めて、ルートを組んで、予算を考えて、持ち物をそろえて……。気づけば計画づくりだけでヘトヘト、なんてことも。この“下ごしらえ”、実はAIがとても得意なんです。
行き先の相談から、1日ごとのモデルコース、予算内のプラン、持ち物リストまで——数分で、旅のしおりのたたき台ができあがります。ただし、ひとつだけ大事な注意点も。今日は、AIで旅行の計画をラクにする使い方と、“後悔しない”ための確認ポイントを、まるごとお届けします。ニューヨークから。

01AIは、旅の“ブレスト相手”として優秀
まず、AI(ChatGPTなど)が旅行の計画でできることを整理しましょう。ポイントは、AIを“旅行代理店”ではなく“下調べの相棒”と考えること。
- 行き先を相談:「温泉重視、予算◯円、2泊3日」などを伝えれば、候補を理由つきで出してくれる。
- 1日ごとのモデルコース:時間帯ごとに、回る順番まで組んでくれる。
- 予算内におさめる:交通・宿・食事・観光のざっくり内訳を出してくれる。
- 持ち物リスト:行き先の気候や日数に合わせて、抜けもれチェック。
- 現地の言葉:あいさつや注文のフレーズを、その場で翻訳。ここはAIの得意中の得意です。
- 子連れ・シニア配慮:「5歳児と70代の母と」などを伝えれば、歩く距離やペースを調整してくれる。
02コツは“条件を盛る”——そのまま使えるプロンプト
いいプランを出してもらう秘訣は、献立づくりと同じ。「条件」をできるだけ盛ることです。行き先・日数・誰と・予算・興味・ペース・移動手段。足すほど、答えがぐっと自分向きになります。コピペで使える4つをどうぞ。
- ① 王道モデルコース:「京都に2泊3日、大人2人。予算は1人5万円。お寺と食べ歩き中心、ゆっくりめで、移動は公共交通機関。1日ごとのコースを、各スポットの滞在時間と移動時間つきの表で」
- ② 子連れ・シニア配慮:「箱根に1泊2日、大人2人+5歳+70代。歩く距離は少なめ、階段は避けたい、温泉宿希望。総額8万円。休憩ポイントつきで」
- ③ グルメ特化:「大阪で1日、食べ歩き中心。名物を効率よく。有名店の名前・場所・予算・行くべき時間帯を、近い順のルートで(※実在と営業時間は自分で確認します)」
- ④ 雨の日プランB:「上のプランに、雨だった場合の屋内スポット案も。あわせて持ち物リストと、1日のざっくり予算内訳も」

小ワザ。出てきたプランには「車を使わない案に」「もっとゆっくりに」と注文をつけて、どんどん育てましょう。それと、混む時期は「移動時間を1.5〜2倍で見積もって」とお願いすると、詰め込みすぎを防げます。
03でも“そのまま鵜呑み”は危険——旅行AIの落とし穴
ここが、いちばん大事なところ。旅行のAIには、笑えない落とし穴があります。AIは、もっともらしい顔で“存在しない場所”を作ってしまうことがあるのです。
- 実在しない観光地・店をでっち上げる:それらしい名前と説明で、堂々と。
- 閉業した店を勧める:もう無いお店を、まだあるかのように。
- 営業時間・料金・住所が間違っている:古い情報や、そもそも事実でないことも。
- 移動時間を甘く見る:詰め込みすぎで、実際は回りきれないプランに。
- “今”のことは分からない:天候・運休・売り切れ・臨時休業は、AIの守備範囲外です。
大げさではありません。実際、AIが“存在しない渓谷”を案内し、旅行者が標高4,000m級のアンデスへ向かいかけて、現地ガイドに止められた——という出来事が報じられています(2025年)。オーストラリアでは、AIが作った旅行サイトの“実在しない温泉”を目当てに、車で探しに来た人たちがいたとも。日本でも、AIが山の“閉門時間”を間違えて伝え、下山できなくなった夫婦の話が海外で紹介されました。

だから、AIのプランは“完成した旅程”ではなく“よくできた下書き”。次の4つだけ守れば、こわがる必要はありません。①お店や観光地の「実在・営業時間・料金」は、Googleマップや公式サイトで確認する。②予約は、必ず自分で公式・予約サイトから。③移動時間は、少し多めに見ておく。④天候や運休など“当日の情報”は、出発前にもう一度チェック。
04まとめ:AIは“最高の下調べ役”、決めるのは自分
旅行の計画は、AIにいちばん頼っていい作業のひとつ。行き先も、ルートも、持ち物も、あっという間にたたき台ができます。浮いた時間は、旅そのものを楽しむことに使えます。
ただ、AIは“下調べの相棒”であって、旅行代理店ではありません。実在・営業時間・予約——ここだけは、自分の目で最後にひと確認。この一手間さえ守れば、AIは旅の、最高の相棒になってくれます。——さて、次の旅、どこへ行きましょうか?