「トークン」「ハルシネーション」「プロンプト」——AIの話を追いかけていると、知らない言葉が次から次へと飛び込んできますよね。でも安心してください。くり返し出てくる言葉は、思っているほど多くありません。
この記事では、AIのニュースや会話でよく顔を出す20語を、英語とセットでやさしくまとめました。まずは下の一覧でぜんぶ見渡してから、気になった言葉を本文で読むと、すっと頭に入ります。つまみ食いでも大丈夫です。

01① まずはこの3つから。すべての土台
最初の3語。ここを押さえるだけで、AIの話の8割が見えてきます。
「生成AI」(Generative AI)— 文章や画像、音声などを新しく“作り出す”のが得意なAIです。検索したり仕分けしたりするこれまでのAIとは、ねらいがそもそも違います。
「LLM」(Large Language Model/大規模言語モデル)— 本やネット記事など、膨大な文章を読み込んで、言葉の使い方を覚えた“言葉のプロ”。ChatGPTの頭脳にあたる部分です。
「プロンプト」(Prompt)— AIへの指示や質問のこと。同じAIでも、このプロンプト次第で答えの質はびっくりするほど変わります。
02② AIと話していると出てくる言葉
実際に使い始めると見かける、ちょっと不思議な4語です。
「トークン」(Token)— AIが文章を扱うときの最小の単位。日本語なら1〜2文字、英語なら単語のかけらくらい、とイメージしておけば十分です。
「コンテキストウィンドウ」(Context Window)— AIが一度に見ていられる文章の量。長い会話の途中でAIが前半を忘れたように見えるのは、これをはみ出すからです。
「ハルシネーション」(Hallucination)— もっともらしい嘘を、自信たっぷりに答えてしまう現象。「便利でも鵜呑みは禁物」を合言葉にしておくと役立ちます。
「温度」(Temperature)— 答えの“ふり幅”を決める設定。低くすると堅実で安定し、高くすると自由で意外性のある答えになります。
03③ モデルの裏側をのぞく言葉
ここからは少しだけ技術寄り。でも、たとえ話で十分つかめます。
「学習(トレーニング)」(Training)— 大量のデータからパターンを覚える、AIの“勉強”の段階です。
「推論(インファレンス)」(Inference)— 覚えたことを使って実際に答えを出す“本番”の段階。あなたの質問に返事が来るのは、こちらです。
「パラメータ」(Parameter)— AIが学習で調整する“つまみ”のようなもの。数は数十億から数千億にもなり、多いほど一般に表現力が高いとされます。
「ファインチューニング」(Fine-tuning)— できあがったモデルを、特定の用途に“追加で慣らす”調整のことです。
「マルチモーダル」(Multimodal)— 文章だけでなく、画像・音声・動画もまとめて扱えること。AIが“目や耳”を持ち始めた、と言われるのはこれです。
04④ 使いこなしの言葉
もう一歩進んで、AIからねらった答えを引き出すための言葉たちです。
「プロンプト設計(プロンプトエンジニアリング)」(Prompt Engineering)— ねらった答えを引き出すための、指示の工夫や型のこと。この勉強会でもよく取り上げるテーマです。
「RAG(検索拡張生成)」(Retrieval-Augmented Generation)— 外部の資料をその場で参照させてから答えさせる仕組み。最新情報や社内文書に強くなります。
「ゼロショット/フューショット」(Zero-shot / Few-shot)— 例を見せずに頼むか(ゼロ)、見本を数個見せて頼むか(フュー)。むずかしい注文ほど、見本を添えると精度が上がります。
「システムプロンプト」(System Prompt)— 会話の前にAIへ渡しておく“役割と前提”の設定。AIのキャラ設定だと思うと分かりやすいです。
05⑤ これからの主役になる言葉
ニュースでの登場回数が増えている、いま熱い4語です。
「AIエージェント」(AI Agent)— 指示に対して、自分で手順を考えて動くAI。“答えるAI”の一歩先です。
「API」(Application Programming Interface)— ソフト同士をつなぐ“窓口”。自分のアプリからAIを呼び出すときに使います。
「オープンソース」(Open Source)— モデルが公開され、誰でも入手して動かせる形で配られていること。ただし“どこまで公開するか”はモデルごとに差があり、重みだけ公開、という形も多いです。最近は高性能なものも増えてきました。
「ベンチマーク」(Benchmark)— モデルの実力を測る“共通テスト”。新しいAIの性能を比べるときの、ものさしになります。
06用語は丸暗記しなくていい
ここまで20語、おつかれさまでした。全部覚える必要はまったくありません。大事なのは、出てきたときに「あ、これは土台の話だな」「これは裏側のしくみの話だな」と、ざっくり仲間分けできること。意味は、その都度この記事や上の一覧に戻ってくれば大丈夫です。
AIの世界では新しい言葉が次々に生まれますが、土台になる考え方は、今日の20語でほとんどカバーできています。言葉が分かると、ニュースも、誰かの自慢話も、急に自分ごとになってくるから不思議です。次にAIの話題が出てきたら、ぜひどれか一つ、口に出して使ってみてください。